Flatware Collection 2023Carlo Clopath
SAROの最初のコレクションは、スイス人工業デザイナー、カルロ・クロパスによってデザインされました。コレクションは家での食事に欠かせないアイテムの数々からなり、それらは厳選された日本の専門メーカーによって生産されています。日々の生活の中心に存在する食事や食習慣に注目したクロパスは、フラットウェアの本質を追求するために、食べることの基本的な側面に焦点を当てました。
「西洋のカトラリーはある機能を持った道具に見えるのに対し、箸は人間の身体、とくに指の延長として普遍的な役割を果たしているように思えます」とクロパスは言います。国内外のさまざまな影響を受けて日本の食文化が進化していることを受け、クロパスは特定の機能を持ちつつ、一定の汎用性のある製品をつくろうとしました。シンプルで明快な形、そして、人間工学に基づきバランスのとれた輪郭を制作しながら、彼はさまざまな要素間の相乗効果を生み出す共通言語をつくることを追求しました。
その結果、テーブルナイフやフォークをはじめ、箸、レンゲ、しゃもじを含む、23のコレクションアイテムが誕生しました。その素材も多岐にわたり、ステンレススチール、琺瑯、漆、水目桜など、用途に応じて最適な素材が選ばれました。それぞれの目的や個性を活かしたアイテムの多様さが、このコレクションに真の豊かさをもたらしています。
カルロ・クロパス(1986生まれ)は、主にヨーロッパと日本の職人、メーカー、研究機関と仕事を行うスイス人工業デザイナー。クロパスは、クラフトマンシップの伝統、つまり本質を追求することや、今日までに積み重ねられてきたものを磨き続けることにつながりを感じます。クロパスの素材に対する感性と、その可能性に対するオープンな姿勢は、彼の作品にも表れています。彼は、素材とプロセスから導き出されるシンプルで機能的な答え、すなわち本質的で明白な形を求めているのです。
写真:ゴッティンガム
プロダクトデザイン:カルロ・クロパス
製造:
光琳堂(福井)
倉本杓子工場(広島)
大岸正商店(福井)
大泉物産(新潟)
高桑金属(新潟)
山田英夫商店(福井)
山上木工(北海道)
四角い布 / 企画:
真喜志奈美(Luft)
桶田千夏子(Luft)
作り手:
上間ゆかり
金良勝代
新垣斉子
協力:
山田 遊(method)